作品名 | 艦隊これくしょん-艦これ- |
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原型 | muscute |
製作 | 文一さん |
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今回は2016年5月5日に東京ビッグサイトで
開催されたホビーラウンド15で、
muscutoさんより販売された「鹿島(艦隊これくしょん-艦これ-)」のレビューになります。
鹿島といえば、日本帝国海軍の練習艦として建造・運用された軍艦ですが、
ブラウザゲーム「艦隊これくしょん」でも、
経験値を通常より多めに貰えるといった特徴を持つキャラクターとして、
2015年秋イベントにてE-3海域クリア報酬艦として登場しました。
「つつじのみつ 鹿島」の記事でも書きましたが、
2015年末のコミックマーケットでは、数多くの同人誌が発売され、
「有明の女王」という称号を得たほどの人気艦娘となり、
2016年夏のワンフェスでも数多くのディーラーさんが鹿島のキットを販売されていました。
こちらのガレージキットは、つつじのみつさんの鹿島と同じく、
ゴールデンウィークに開催されたホビランにて登場したキットになります。
(夏のワンフェスでももちろん販売されていました。
版権の関係でどこかが変わっているはずですが・・・。)
今回は当ブログでも以前紹介している「スーパーバイザー 照月」を製作した文一さんに
製作をお願いして製作していただいた作品を撮影してキットの紹介をさせていただきたいと思います。
それでは早速、詳細から見ていきましょう。
まずは正面から。
ポーズは右足を曲げて、左足をこちらに伸ばしているオリジナルとなっています。
特徴的なツインテール、正肩章付きの礼装、探照灯などが搭載された艤装など
鹿島の特徴が余す事なく、再現されています。
次は反対側(後ろ)から。
真っ直ぐ伸びた右足が造形、塗装ともに美しいですね。
頭、身体、脚、腕と全体のバランスも違和感なく自然ですね。
muscuteさんのキットを見るのは、これが初めてでしたが、
とてもキレイで、それだけで芸術品のようでした。
(艤装の部分は思った以上に細かいパーツがありました)
肩の正肩章のモールドもしっかり造形されていますね。
続けて、上半身をメインに見ていきましょう。
最初の写真の上半身のアップ。
しっかりとしたシャツの襟や、
風や身体の動きに合わせて動きのある柔らかそうなスカーフなど
首まわりの造形も丁寧ですね。
ジャケットのラインやボタンも凸モールドで表現されています。
裾の艦底?っぽいところや全面の錨マークの部分もしっかり再現されていますね。
塗装の見どころとしては、
塗り分けが丁寧なのは勿論の事、スカーフのような小さなところも
しっかりグラデーションで塗装されています。
また各色の発色もしっかりとしていて、特に正肩章の金色が綺麗に発色していますね。
あと、もしかしたら当たり前なのかもしれませんが、
スカーフの赤と艦底部分の色はきちんと別の色で塗装されていますね。
手首部分のヒラヒラも2重になるように造形されており、
またその形に合わせて陰影が出るようにグラデーション塗装されています。
撮影して少し苦労したのですが、
視線と同じ高さで撮影すると、
前髪パーツのモミアゲ?部分の影が思ったより濃く表れて、
目の下にクマがあるように写っていました。
(上の写真でも少し気になっていた方もいるかもしれませんね)
なので、少し低い位置から撮影してみたのが下の写真になります。
多少は影薄くなって、可愛く撮影出来たと思います。
艤装が無い状態の背中。
艤装を差し込む穴がありますので、艤装無しの状態での展示は難しそうですね。
艤装込みでの作品だと思いますので、あえて艤装を外して展示する事は
あまりなさそうですが・・・。
特徴的なポーズの手。
鹿島はゲーム絵でも手袋をしているのですが、手の甲の部分にちゃんとモールドが有りますね。
あと、艤装の主砲、砲身の先にスス汚れの表現が有りますね。
続けて、艤装を見ていきましょう。
艤装に関しては、
元艦船モデラーとしての文一さんのこだわりがいくつかありますので、
その部分を中心に見ていきたいと思います。
で、まずは艤装を後ろから見た状態なのですが、
左右に配置されている12.7cm連装高角砲の砲身が真鍮パイプに置き換えられています。
金属パーツに置き換える事で精巧さが増してくると思いますので、
こういった細かい所の対応によって作品の品質が変わってくるのだろうなぁ~と感じます。
勿論、パイプですので綺麗な砲口が開いていますね。
(砲身以外の細かいモールドはキットのままです。
もちろんこのあたりが原型師さんのセンスを感じ取れますね。)
あと、上の写真を見ていただければわかりますが、
探照灯内部がキラキラしていると思いますが、
こちらは塗装で仕上げられているそうです。
文一さんに確認したところ、ガイアノーツのスターブライトシルバーで塗装しましたとの事。
こんな感じに仕上がるようですので、参考になりますね。
続けて、艤装の船体部分。
こちらも細かく手が加えられています。
具体的には、艦舷電路と舷窓が追加されています。
文一さんのブログを確認すると、艦舷電路はマスキングテープで作られているのでしょうか?
私はマスキングテープで艦舷電路を作る方法は知らなかったので、衝撃でした!!
元のキットのままでは、少し物足りなかったかもしれませんね。
艦底部分、その他の部分ともに単調な塗装では無く、
細かくグラデーション塗装がされており、立体感が強調されていますね。
さらに少し上から艤装をのぞいてみると、
甲板部分もしっかりと塗り分けされています。
また、甲板のモールドもしっかり存在していますね。
マスト部分のアップ。
パーツがとても細かいのですが、こちらは22号電探と13号電探?でしょうか?
ツインテールの間に挟まれるような位置になりますので、
艤装の取り付けには注意が必要ですね。
あと、艤装両脇にある主砲塔ですが、台座部分の軸が可動するようになっています。
また、砲塔自体もポリキャップに差し込んでいますので、回転させる事も可能です。
(あまりに回転させすぎると保持力が無くなりそうですが・・・)
一応、鹿島から艤装を外して、艤装だけの状態で
前から撮影した写真が下のものになります。
リベット等細かいモールドがメカ感を醸し出していてイイですね。
続けて、脚まわりを見ていきましょう。
脚が綺麗に見えるように少し下の角度から撮影してみました。
魅力溢れる脚の形については、素晴らしいの一言ですね。
短めのタイツ?靴下?と肌の境目のぷっくら感といい、かかとに出来る皺といい、
見ていて幸せな気持ちになります。
肌色部分は勿論サフレスで塗装されています。
文一さんの技術力を最も感じるのが肌色部分の塗装でしょうか?
膝まわりの濃い部分の塗装がとても自然でかつキレイです。
フィギュアを撮影している方には、
やはり肌色の発色に拘りを持たれている方も多いのではないかと思いますが、
なんといいますが、うっすらとピンクがかった血色のいい肌色に
大した調整を行わなくてもこんな感じに写せる事から、
塗装に使用されている色がやはりイイのだろうと思います。
文一さんのブログによれば、独自に調色された色だそうですが、
正確なレシピは無く、継ぎ足し継ぎ足しの秘伝のタレのようなモノのようです。
まさに奇跡ですね。
足の艤装もしっかり造りこんであります。
ちゃんと指先の上部は甲板になっていて、靴自体が小さな艦船となっていますね。
甲板のモールドもしっかり表現されています。
塗り分けも綺麗ですね。
続けてはヒール側から見た艤装です。
靴底もしっかり艦底色部分と軍艦色部分とで塗り分けられています。
また、踵部分に舵?のようなフィンがあるのですが、
こちらは見栄えを良くする為に、薄くなるよう削られています。
ガレージキットは複製の難易度などから、ある程度厚みを持たせるパーツがありますが、
(原型師さんによっては原型をギリギリの薄さまで調整されている事もあるのは知っていますが)
製作する際、こういったちょっとしたところを薄く加工するだけで、
シャープさが増してカッコよくなりますね。
見栄えがまったく変わってきます。
ただ、いざ自分が削るとなると、破損しそうで怖いですが・・・。
さて、ここに来て、やっとパンツが見えてきましたが、
ここからはパンツを少しだけ紹介したいと思います。
(せっかくの立体物ですので。)
このキットのパンツはシンプルなデザインで
フロント部に小さなリボンが凸モールドで造られています。
(ちょっと写真で見て判断しているので、もしかしたら塗装で再現かもしれませんが・・・)
あと、この角度限定ですが、膝小僧もイイですね。
膝の陰影の具合がリアルです。
へこんでいるところが皮膚が集まり、色素が濃くなっているという事で
濃い塗料を吹かれているのだと思いますが、
こういったところは普段から観察力が必要となりそうですね。
かなりスカートが短いので少し低い位置から見るとパンツがすぐに見えてしまいます。
スカートのプリーツは勿論の事、中のインナー?(白い部分)のヒラヒラも造形されています。
このあたりの造形で、特に凄いなぁと感動したのが、
曲げている左足の太ももが当たっている所のスカートですが、
太ももを持ち上げた反動なのかふわっと浮いていて、
今まさにももを動かした瞬間を切り取ったような表現になっている所です。
因みに私のブログに到達してくる検索キーワードで一番多いのが
「フィギュア レビュー」なのですが、
2番目が「フィギュア パンツ」です。
やっぱりパンツに対する需要は大きいのだと感じる今日この頃ですが、
フィギュアレビューサイトを運営されている他の皆さんはどんな感じなのでしょうか・・・?
パンツはやはりつおいですか?
まあ、パンツ、パンツとは言っておりますが、今回撮影したのは
このくらいになります。
今回、色々な角度で撮影してみたのですが、
脚が綺麗に、かつ表情が可愛く撮影出来たのは、
このショットかと思います。
少しでも下から覗くように撮影する為に、
レンズのインナーキャップの上に鹿島を置いています。
鹿島は瞳の形からなのか、下から撮影するとあどけない感じになりますね。
さて、次はこのキットのギミックの紹介になります。
こちらのキットには標準で2つのフェイスパーツが付属しています。
一つは笑顔、もう一つは照れ顔になります。
こちらが顔及び頭部のパーツになります。
撮影時の影の関係で、後ろ頭パーツはわざと上下逆に置いています。
文一さんが着脱のやりやすさを考慮して、ネオジム磁石による改造を施してくれました!
表情パーツを交換する場合は、先に前髪を外してから、
顔パーツが付いたまま、後頭部と首を本体から外します。
(ちょっと衝撃的な写真かも)
その後、顔パーツを後頭部から外すようにしております。
前髪パーツのモミアゲ部分が襟や肩に接触しそうになる為、作業には慎重さが必要です。
そして、照れ顔パーツを装着した写真がこちらです。
照れ顔というか困り顔というか、こちらも可愛く仕上がっています。
少し角度を変えて撮影すると、ふてくされているようにも見えますね。
面相について、もちろんデカールでは無く、
手描きなのですが、とても可愛く、
しかもラインのヨレ等無く綺麗に描かれています。
どちらの顔も頬にチークが入っているのですが、
照れ顔のほうが、よりはっきりと分かるようになっていますね。
以上で、こちらの作品の紹介は終了です。
以下は、撮影条件やホワイトバランスを変更して、
何枚か撮影した写真になります。
一応、この記事を書いている時点では、
この作品は大阪のガレージキットを作れる喫茶店「猫鯖」さんに
照れ顔の状態で展示してあります。
実際に生でこの作品を見てみたい方は、
是非、猫鯖さんまで足を運んでみては如何でしょうか?
また、同じくこの記事を書いているタイミングでの話ですが、
このキットを製作された文一さんが「シンデレラガールズ 耳式 島村卯月」を完成させて
ヤフオクに出品されているようです。(2016/10/10 22時頃終了)
(ブログのほうに完成品の写真が載っています。)
文一さんの作品に興味がある&島村卯月ちゃん好きの方は、
是非、入札を検討されてみては如何でしょうか?
それでは、今回も長々と脈絡のない文章でしたが、
ここまで読んでいただき、ありがとうございました。
また、しばらくは展示会のレポート記事を更新していくと思いますので、
よろしくお願いします。