【GWC act.XVI ワークショップ】デジカメでフィギュア撮影の実演・解説について(シャッタースピード編)

2017年9月23日に大阪難波で開催される
オリジナルオンリーガレキイベント「GWC act.XVI」も
あと2週間と迫ってきました!!

こちらのイベントでは、オリジナルガレージキットやグッズの販売だけでなく、
様々なワークショップや展示などが催されるのですが、
私もフィギュア撮影をしてみよう~というワークショップを担当させていただく事になりました。

なので、今更、ワークショップでなんじゃろか?と慌てて準備を進めているのですが、
当日は私が普段フィギュア撮影に使っている撮影ブースと照明、
カメラ一式を設置させていただいて、どういった設定で何をしながら
撮影しているかという事を実際に1ステップずつ操作しながら
説明していこうかな~?と考えています。
いつも使っているカメラを使用する予定なので、
一眼レフカメラになってしまいますが、撮影の基本的な部分を説明できたらと思いますので、
スマホやデジタルカメラでも何か応用できるような事をお伝え出来たらと考えています。

で、当日は40分という持ち時間の中で実演という事ですので、
当日軽く説明する予定の内容を事前にまとめておこうと思います~。
かなり基本的な内容となるかと思いますので、
普段、カメラを触られている方からすると当たり前の事かもしれませんが、
基本は大切かと思いますので、念の為。

それでは、早速、写真の基礎知識から。

今やデジタルカメラやスマートフォンの普及で、
この日本では写真を撮影した事がないという人はいないのではないかというくらい
身近な存在となった写真ですが、
同じように撮影しても暗かったり、明るかったり、
時には綺麗に撮れたりと撮影した結果に?となってしまった経験も多いのではないでしょうか?
写真にはそのように写ってしまう理由が色々とあるのですが、
その理由を理解する事によって、自分で写り方をある程度調整する事もできるようになると私は考えています。
(カメラ本体の性能などの理由で100%調整出来るものではありませんが・・・)
その調整の手段の1つとしてカメラの設定を変更するというものがあります。
そこでまずは、デジタルカメラの設定で基本となる
シャッタースピード絞り(F値)ISOについて
1つづつ記事を書いて、説明をまとめておきたいと思います。
この言葉については、カメラとか撮影方法について
インターネット等で検索すると必ず出てくるキーワードではないかと思います。
何か聞いた事のある言葉という程度でも全然問題無いのですが、
それぞれが何を意味しているか考えながら撮影出来れば、
写真の結果を自分で調整できるようになる第一歩になるのではないかな~と思います。


その1 シャッタースピード
カメラを触り始めると、一番多く目にする言葉がこのシャッタースピードになるかと思います。
意味は読んで字のごとくなので、
何となくでイメージを掴まれている人は多いのではないかと思います。

写真の何が変わるのか、ざっくりと言うと明るさが変わります
まずはそれだけ覚えておいていただいても良いのでは?と個人的には思います。

カメラとはフィルムやセンサーに光を取り込んで、それを絵として記録する装置ですが、
その光の記録の開始→終了の時間の事をシャッタースピードといって定義しています。
私自身は、あまり言葉の意味を深く考える事はしないのですが、
シャッタースピードという言葉の中には、シャッターという言葉がありますが、
これはカメラの中に実際にシャッターあって、
そのシャッターを開いたり、閉じたりする事でフィルムやセンサーに光を当てる時間を調整しているので
シャッタースピードと呼んでいるのだと思います。
(ミラーレス機やスマホ、ピンホールカメラにはシャッターはありませんが
 センサー上でON/OFFを切り替えています)
シャッタースピードのイメージ図
このシャッターのイメージで分かりやすいのは、瞼でしょうか?
瞼を閉じると真っ暗で何も見えません。
瞼を開くと周りの光が目に入ってくるので景色が見えます。
また閉じると真っ暗になります。
カメラのフィルムやセンサーはこういった感じでシャッターが開くと景色を記録できるという事になります。

シャッタースピードには、2つの特性があります。
1つはフィルムやセンサーに当たる光の量の調整
もう1つは映像の捉え方の調整

前者の光の量※光量は、シャッタースピードを遅くすればするほど、増えていきます。
光量が増えるという事はそれだけ写真が明るくなっていくという事になります。
室内の灯りなど一定の明るさの環境では、
1秒のシャッタースピードと2秒のシャッタースピードでは、光量は約2倍となります。
よく光量は蛇口から出る水に例えられますが、
同じ勢いで水が出た場合、コップに溜まる水はシャッタースピードに比例して増えていきます。
(水の量が多いほど写真が明るくなる)
シャッタースピードの例1

シャッタースピードの例2

後者の映像の捉え方とは、ブレの事を指します。
シャッター開いている間、フィルムやセンサーは光を記録し続けます。
その間、被写体に動きがあった場合も記録し続けます。
(厳密にはフィルムやセンサーに当たっている光が変化するのだと思います)
被写体がユラユラと揺れていれば、その揺れている様子も記録されます。
もしかしたら、カメラ自身がプルプルと揺れているかもしれません。
どんな時でもシャッターが開いていれば(センサーがON状態であれば)、
ずっと記録されます。
そして、その結果、被写体の輪郭や景色がハッキリとしないブレた状態の写真となります。
シャッタースピードが遅ければ遅いほど、記録する時間が長くなりますので、
ブレが記録される可能性も高くなります。
手ブレ例1

手ブレ例2
こんな感じで写真全体の輪郭がぼやっとした感じになります。
どちらの写真も手持ち撮影した時の写真です。

手ブレという言葉もかなり一般的な言葉では無いでしょうか?
その原因はフィルムやセンサーの記録中にカメラが動いてしまった事が原因となります。
理論上ではシャッターを開いている間、被写体もカメラ(フィルムやセンサー)も全く動かなかった場合、
ブレや手ブレは発生しないという事になります。
その為、シャッタースピードを速くすればするほど、ブレの発生を抑える事ができます。

日中、野外で撮影した時はブレる事無く綺麗に撮影できていたカメラが、
夜景や花火など撮ろうとした時、急にブレた写真を量産し始めた事は無いでしょうか?
(もしかしたら最近のカメラではあまり無いのかもしれませんが)
それは周りが暗くて光の量が足りず、シャッタースピードが遅くなって、
ブレが発生しやすくなっている事が原因です。
(ここで夜景モードとかに変えると、さらに手ブレが発生するのではないかと思います。
 多分、スポーツモードが向いているでしょうね・・・)
撮影時の操作(シャッターボタンを押す、液晶画面のタップ)でも、
結構カメラが動いてしまうと思います。
ここで、もし、せめてカメラだけでも固定出来たら、
少々シャッタースピードが遅くても、ブレを防げるような気がしませんか?
夜景撮影する人が三脚を利用する理由はここにあります。
三脚を利用する理由の大半はカメラを固定して、
自由なシャッタースピードで撮影できる事だと私は思っています。

基本、フィギュアは動きませんので、カメラさえ固定できれば
シャッタースピードはいくらでも遅くできます。
三脚を使った場合の例
(三脚を使った場合、1/10でもブレていないです)

三脚を利用せずに手で撮影する場合では、
どんなに気合を入れても手ブレの発生するシャッタースピードがあり、
それ以上遅いシャッタースピードでは撮影出来ないという制約が生まれる事になりますので、
その制約をクリアにする意味でもフィギュア撮影(物撮り)では
三脚を利用したほうが自由な撮影出来ると思います。
またシャッターを切る(シャッターを開く)時にボタンを押したりした操作で
カメラが動いてしまう可能性がありますので、
レリーズが使える場合は、これを利用したほうがより手ブレを防ぐ事ができます。
(レリーズを使わずにタイマーを利用する方法もありますが、
 撮影のテンポが悪いので、レリーズの利用が精神的にも良いかと思います。
 撮影のテンポが悪いと思った以上にストレスになって、
 じっくりと撮影が出来なくなってしまいます)
レリーズ
またブレに対するシャッタースピードの影響を考える必要が無くなりますので、
シャッタースピードを明るさの調整にのみ使えるというメリットが生じます。
(後で説明する絞りやISOと相対的に調整が必要となってきますが、
 その時に考えるべき事が1つ単純になります)

人物撮影やスポーツ撮影、乗り物や動物の撮影など、
わざとシャッタースピードを遅くして、動きのある写真を表現するテクニックや
景色を流れるように撮影する流し撮りといった撮影法もあります。
流し撮りのコツはシャッタースピードを上手く調整する事だと思いますが、
フィギュア撮影で必須なテクニックでは無い(全くとは言いませんが)と思いますので、
ここでは割愛したいと思います。
(流し撮りの練習には、競馬場とかサーキットがイイかもしれませんね)

ここまでシャッタースピードを速くとか、遅くとかいった言葉で説明していますが、
カメラの設定値では、1/100とか1/8とか分数で表現されている事がほとんどかと思います。
意味としては、1秒を基準にして、
1/100秒(0.01秒)や1/8秒(0.125秒)といった意味になります。
という事は、1/100 より 1/8 のほうが
シャッターを開いている時間が長い => シャッタースピードが遅いという事になります。
シャッタースピードの限界は、カメラによって異なりますので、
自分のカメラがどこまで設定できるのか?というのは、
一度、確認されたほうが良いかもしれません。
(マニュアルモードやMモード、シャッター優先モード等で調整できるかと思います)
スマホの場合は、機種だけで無く利用しているカメラアプリによって
設定値の限界が異なるかと思います。

実際にシャッタースピードを変えて撮影してみる事で、
何が変わるのか(多分、写真の明るさが変わってくるはずです)実際に撮影した写真を
見比べてみるのが大切かな~と思います。
(マニュアルモードで無いと、明確に明るさは変わらないかもしれないですね。
 最近のカメラもオートモードは賢いので、シャッタースピードを変えても
 あまり明るさが変わらないように他の設定値を自動的に設定するものが多いと思いますので)

ちなみに私が撮影している写真のほとんどは、三脚使用時は1/8~1/40の間で撮影しています。
(絞り、ISOも関係してきますので、あまり参考にはならないかもしれませんが・・・)

以上、シャッタースピードだけで長々と書きましたが、
次回は、絞り(F値)について説明を書いていきたいと思います。
GWC当日は、実際にシャッターを遅くしたり、
早くした状態でシャッター音などを聞いていただいて、
何となくシャッタースピードのイメージを掴んでいただけたらいいかなと考えています。

それでは今回もここまで読んでいただいて、ありがとうございました。
なるべく早めに次の記事を書きます!!

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