作品名 | Fate |
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原型 | Vispo |
製作 | 蓮華屋さん |
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最近、イベントや模型展示会のレビューが続いて、
フィギュアの紹介が出来ていませんでしたが、
今回は、「Vispo セイバーオルタ」を紹介したいと思います。
こちらのキットは、以前、ヤフオクで落札させていただいた「はこむす 伊401(しおいちゃん)」を製作された蓮華屋さんが製作されたものとなります。
こちらのキット、私の記憶では昨年開催されたトレフェス神戸7で初お披露目されたキットで
当日も開始早々行列が出来ていたのを覚えています。
私もこちらのキットに目を付けていたのですが、
入場した時には、すでに完売だったのをハッキリと記憶してます。
その時はせめて撮影だけでも・・・と皆さんが撮影している中、
順番を待って撮影させていただいた記憶があります。
その時の記事はこちら(トレジャーフェスタin神戸7 その1)ですね。
約1年前の出来事です。
このキットは、その次のイベント、トレフェス有明14で手に入れたものになります。
あの時は頑張った・・・(友達が)。
で、このキットを製作代行にお願いしようとしていた時に
偶然、蓮華屋さんのブログを発見!!
まさにこのキットを製作された記事が更新されたところでした。
ただ、製作代行をされているという情報はブログから見つからなかったので
メール連絡させていただいたところ、製作代行していただけるという事になりましたので、
そのまま、お願いに至ったという流れになります。
(現在、蓮華屋さんは予約制となっており、ある程度、製作が落ち着かれたら、
予約受付を開始されているようです。
今、お聞きしている限りでは、年末ぐらいに予約受付を開始されると聞いた気がします・・・。
ツイッターも始められていますので、気になる方はフォローしてチェックしてください。)
さて、少し話が脱線してしまいましたが、
キットを見ていきたいと思います・・・が、その前にこのキット、
ヤフオクを含めて、色々な方が製作されている為、ネット上には様々な作例がありますが、
一応、セイバーオルタに対して自分なりのこだわりがありまして、
セイバーオルタと言えばコレ。というイメージがあります。
髪の毛は金髪では無く、銀色に近く、肌はかなり白い。(個人の見解です)
なので蓮華屋さんには、この写真を送って彩色をお願いしますと
お伝えしたところ、すぐに快諾いただけました。
製作代行の業者さんと色々と情報交換する事もあるのですが、
やっぱり皆さんおっしゃられるのが、
依頼者の望む色のイメージを捉えるのが難しいという事でした。
形に関しては、まだ言葉や写真などで表現する事も出来ると思いますが
こまめに確認しながら作業を進めても、どうしてもリテイクが発生したり、
もしかしたら依頼者さんのほうが妥協したりしている事が起きているのではないでしょうか?
映像やアニメの絵、設定集など資料を提供いただいて、
やり取りする事もあるそうなのですが、
やはりこのあたりの指示を出すのは、依頼者側がしっかりとしたほうが良いと思います。
その点、参考になりそうなフィギュアがあれば、一番いいのでは無いかと思います。
フィギュアを持っていれば、どうにかして郵送する事も出来ますし、
モノがあれば、見比べながら塗装する事も出来ますので。
(とはいっても完全に同じものは作れませんから、そこは我慢しましょう・・・。)
因みに製作いただいた後からお聞きした話ですが、
蓮華屋さんはセイバーオルタ メイドVerの原型を造られた
ミリメートルモデリングの倉本氏を塗装の師匠?と仰がれているそうで、
私の要望メールのセイバーオルタ メイドVerの写真を見た時に、
倉本さんのフィギュアの塗りだな。っと塗装イメージをすぐに掴まれたそうです。
その話を聞いた時に、ちゃんと写真をメールして良かったと思いました。
さて、それでは肝心のキットのほうを見ていきたいと思います。
まずは目線の先から。
スケスケのランジェリー姿で玉座に座っているという何とも危険な雰囲気の漂う
一度、見たら忘れられないインパクトのある作品ですね。
初めて見かけた時は、何てエロいんだ!!と思ったのですが、
今となってはエロというよりカッコイイですね。
このエクスカリバーを抱えて体を横に向けて座っているこのポーズが
また何とも言い表せない雰囲気を醸し出していますね。
少し角度を変えて。
やっぱり、ちょっとエロイかも・・・。
この角度の目線が自分的には好きですね。
わきの下の皺の造形や少し濃く吹いてあるシャドウの効果でリアルですね。
柔らかそうに見えますが、さわるとレジンなので普通に硬いのですよね。
ネグリジェは透明パーツで、うっすらとブラックで塗装されています。
しっかりと塗装する事も出来ますが、
ここはせっかくなので向こうが透けて見えるこの表現が嬉しいところです。
横顔。
鼻は横から見ると結構立体的です。
唇はぷるっとした形をしていますね。
瞳はデカールでは無く、塗装で仕上げています。
髪の毛の造形もモールドがしっかりとあり、単調ではありません。
耳の造形も抜かりないですね。
頭に付いているリボンとバラもクリアパーツとなっています。
バラの造形が花びらまで細かいですね。
今度は反対側の角度(体の正面)から。
こうしてみると、肌の露出面積が多いですね。
サフレスで塗装しても問題無いようにパーツの分割は目立つところには無さそうです。
(パーツを結合したところは、どうしてもサフレスだと跡が見えてしまうので・・・)
この角度だとわかるのですが、おへその下の下腹部のふっくら感が素晴らしいです!!
もう少し別の角度から。
顔の造形はどの角度から見ても崩れる事は無く、凛々しいです。
太ももの付け根あたりの曲線も美しいですね~。
お腹周りのズーム。
ネグリジェのフリル、胸のところにあるリボンは生地の皺が細かく表現されていますね。
また変に厚みもなく生地の薄さが感じ取れます。
足元。
靴のエナメル質の艶表現が綺麗ですね。
足首や甲のベルトのバックルも綺麗に塗装されています。
踵の部分には髑髏が模されており、
ヒールまで渋い輝きのゴールドで塗装されています。
立体感を強調するスミ入れ具合は絶妙ですね。
いやらしい金色では無く、本当に重みがある金色になっています。
下地を黒にしてそこから立ち上げているのでしょうか?
再び、上半身のアップ。
ここで見てほしいところなのですが、オルタの腕輪のフリル、ここだけマットな仕上がりになっています。
これは蓮華屋さんの演出になります。
このセイバーオルタ、ツヤの度合いに差をつけて質感をより幅広くするという手法が用いられていて、
本体(エクスカリバーを含む)で7段階、椅子が3段階ほどツヤが使い分けられています。
艶の使い分けについては、後述したいと思いますが、
基本的に硬いもの=ツヤが強い、柔らかいもの=ツヤが弱いという基準に基づいているそうです。
このキットで最もツヤがあるのは、この黒エクスカリバーです。
写真では分かりにくいかもしれませんが、
まるで漆を塗ったかのような光沢を放っています。
こちらはウレタン仕上げをされているそうです。
あと、赤の発色もとても綺麗で黒い剣に赤いラインのコントラストが映えます。
頭に付いている髪飾りも花とリボンでは光沢のレベルが異なるそうです。
バラのほうが一段階ツヤ有りだそうです。
この角度から見ると、バラの造形、やっぱり凄いですね~。
背中側から。
背中も白く美しいですね~。
髪の毛のお団子?まわりの三つ編みのモールドもしっかりしています。
首のチョーカーのフリルも腕輪のフリルと同じで光沢が消されていますね。
続いて、エクスカリバーを除いた状態。
ますます色んな所が見えてしまいますね。
肌の艶はフィニッシャーズスーパーフラットコートで調整されているそうです。
きめ細かな粒子でザラザラ感が少ないそうです。
少し下の角度から見上げる感じで。
何か目の前に本当にひれ伏せているような感じに見えますね。
エクスカリバー無しで正面から。
この角度だと少し微笑んでいるように見えるのは気のせいでしょうか?
瞳はツヤ有りで仕上げてありますので、フラッシュを点灯する撮影の場合、
少し瞳に光が入ってしまう事がありますね。
この写真では違和感はあまりありませんが、なかなか気を遣うところですね。
次に椅子のみで撮影。
まず目を引くのは、いくつかのドクロでしょうか?
この椅子のデザイン、すごいですね。
造形でいうと、オルタ本体よりかなり複雑な形状をしていると思います。
腰を下ろす部分は、オルタ本体を斜めにセットできるように窪みがあります。
この窪みがある事によって、オルタをそこに置くだけで綺麗な向きで展示する事が出来ます。
椅子の背面。
背もたれの後ろには何やら魔法陣が凸モールドで描かれております。
この魔法陣の禍々しさを増幅させる為か、黒いシャドウが円を描くように塗装されています。
何かこのひと吹きがあるだけで雰囲気が全く変わってきますね。
横から。
この椅子、どの角度から見ても隙が無いですね。
椅子の足にも複雑な模様やドクロがありますね。
少し斜めの角度から。
前述した通り、椅子の艶は3段階で調整されており、
どくろ等飛び出たところはツヤありそのままで、
溝など引っ込んだところは少しツヤを落としたコートを塗装して
調整しているようです。
その輝きの違いによって立体感がより増して効果がありそうですね。
以下は、蓮華屋さんからの教えていただいた本体のツヤ調整レシピ。
1.剣(ウレタン仕上げ、研ぎ出しは無し)
2.靴(ドクロ部含む)、頭部赤い花(クリアラッカーコート)
3.ベビードールクリア部、頭部リボン(ガイアセミグロスクリア1:クリア1でコート)
4.リボン、ベビードール黒ライン部(ガイアセミグロスブラックのまま)
5.髪の毛(ガイアのツヤ消しEX-04)
6.肌(フィニッシャーズスーパーフラットコート)
7.黒い腕輪のフリル部(ガイアのツヤ消しEX-04に更にフラットベースを追加)
椅子については、ゴールド部分はクリアラッカーコートで
ドクロの頭などは艶をそのままにモールドの窪んだ箇所には上記3番の艶消しを軽く吹いているとの事です。
赤いクッションはガイアセミグロスクリアを重ね吹きして、
ツヤが消え過ぎないように、かつテカリを抑えているそうです。
(このあたりは蓮華屋さんの腕前あっての技術ですね)
また蓮華屋さんといえば、
ブログにもそれだけの記事が掲載されるほど、梱包が凄いです。
今、手元にちょうどいい写真が無いので紹介出来ないのですが、
もし、蓮華屋さんに制作代行をお願いする機会があれば、
是非、届いた荷物の梱包もじっくりと見て頂きたいと思います。
おススメです。
蓮華屋さんには、今回、彩色イメージの指定や艶の事の質問等、
色々とお願いばかりさせていただきましたが、
想像以上に素晴らしい状態で完成させていただき、
本当にありがとうございました。
また、機会がございましたら、よろしくお願いします。
多分、次のWFでお会いすると思いますので、よろしくお願いします~。
それでは、今回もここまで読んでいただき、ありがとうございました。
こちらの記事も、もし製作代行を検討されている方の参考になったのであれば、幸いです。
あと、こちらのセイバーオルタですが、
現在、猫鯖さんにて絶賛展示中です。
もし、現物を生で見てみたいという方がいらっしゃいましたら、
大阪難波にある「がれきっさ 猫鯖」まで遊びに行ってみてください~。