ワンフェスも近づいてきて、ディーラーの皆さんも
そろそろご自身の作品を撮影してツイッター等で告知される時期と
なってきたのでは無いでしょうか?
私もこの時期は、機会があれば、完成見本用の撮影をご依頼いただいて
撮影させていただく事がありますが、以前からちょこちょこと試している
光溢れる白背景の写真を簡単に撮影する方法をご紹介したいと思います。
いきなりですが、今回紹介する方法で撮影してみたファットカンパニーの金剛です。
どうでしょうか?
美少女フィギュアレビューサイト等でも見かける
背景は真っ白で被写体のフィギュアが光に包まれているイメージの写真に
少しは近づけているのではないでしょうか?
(因みにこの写真はPhotoShop等の画像加工ソフトでの明るさ等の加工は行わず、
撮影したままの画像をリサイズした写真となります。)
それでは早速、この写真を撮影した方法を説明したいと思います。
下の図を見てください。
ちょっと分かりにくいかもしれませんが、
自分なりに考えるポイントは窓際を背景にフィギュアとカメラを配置して、
逆光で撮影する事になります。
結構、撮影ハウツーでは逆光は避けるべし!みたいな解説を見かける事もあるのですが、
一度も撮影した事無い状態でNGを判断するような事は避けていきたいですね。
実際に金剛を撮影した時はこんな感じです。
窓のレースカーテンを閉めた状態にして、
箱や台を置いて、その上に撮影したいフィギュアを置きます。
この例では佐川急便の段ボールを置いています。
一応、レフ板の効果を持たせる為にフィギュアの下には
白い紙やアルミホイルを敷いておくと良いかと思います。
どうしてもフィギュアは髪の毛の影やスカートの下の影が出やすいので、
下から光を反射させて当てる事が重要になります。
あと、注意点としては窓際ですので太陽の光が当たりやすくなるかと思いますが、
直射日光がフィギュアに当たらないように注意してください。
(あくまでレースカーテン越しに)
直射日光は流石にパワーがあり過ぎて、影の出方がハッキリと強く出て、
柔らかい光に包まれている雰囲気が出なくなります。
ただ、眩しいところに置いてあるだけのような写真になりやすいです。
一応、レースカーテンが無い場合は、A4用紙などの紙でも代用が可能です。
下の写真は、窓際にA4用紙を立てて、その上にねんどろいどを置いて撮影しています。
ちょっと影が出来ているラインはアルミサッシの影です。
あと、窓際で撮影する方法の為、太陽の光の影響を思い切り受けます。
下の写真は金剛を撮影した時の他のショットですが、
10月の14時以降に撮影した写真になりますが、
既に光の色がオレンジ掛かってきています。
白く透き通った光を求める場合は、午前中が撮影に適していると思います。
逆に夕日を利用する手もあるかもしれませんが、
夕方は光量が足りず、中途半端な写真になってしまうかもしれません。
構図の関係上、逆光になりやすいので、何点か注意点があります。
まずは白い紙などのレフ板をフィギュアの手前に置いて、しっかりと光を反射させてください。
手前に置いてあるだけでも、多少は雰囲気が変わってきます。
次にフラッシュは点灯させてください。
上の図にも書いているのですが、窓の外から大量の光が入ってくるのですが、
カメラ側からも被写体に対して光を当てる必要があります。
この光によって逆光で生まれる影を弱める事が出来ます。
ただ、光を直接当てると、塗装に光が反射しておもちゃのように見えてしまう事がありますので、
ディフィーザーなどを利用してフラッシュの光を拡散する必要があります。
私はA4用紙をフラッシュの前にかざして、光を分散するようにしています。
また、フラッシュの強さをマイナスに設定して、影の消え具合を調整しています。
調整は撮影をして写真を見てを繰り返しながら、ちょっとずつ調整していきます。
レフ板を上手く利用すれば、スカートの中もこんな感じで綺麗に撮れます。
露出についてですが、
F値はどれだけボカしたいかという事で決めてもらえば良いかと思いますが、
シャッタースピードはレースカーテンを利用される場合は、
カーテンの模様が白トビして見えなくなるくらいの速度にすれば、
綺麗な白背景が撮影できるのでは無いかと思います。
次に、この撮影方法に限った話ではありませんが、
フィギュアの下にうっすらとそのシルエットが反射しているような写真も一緒に撮る事が出来ます。
どうしても立ちポーズのフィギュアは台座がある事が多いので、そのままでは難しいですが、
座ったポーズのフィギュアであれば、
フィギュアを白いプラ板や透明 or 白のアクリル板に乗せて撮影すれば、
窓の外からの光を受けて、影が反射され、そのシルエットを捕らえる事が出来ます。
下の鹿島の写真は、ちょっとしか写っていませんが、タミヤの白いプラ板を下に置いて撮影しています。
この写真はこたつを窓際に置いて、プラ板を置き、フィギュアをその上に置いています。
そして、同じこたつの上にカメラを置いて、そのまま撮影しています。
上の写真はフラッシュ無し、下の写真はフラッシュ有りで撮影しています。
こたつの天板が白いものですので、フラッシュ無しでもしっかりと反射光が回り込んでいて、
顔は明るく撮影出来ていますが、影をより消したいと思う場合は、フラッシュを使えば良いかと思います。
この辺りは、好みの問題かと思います。
以下は同じ方法で撮影した写真となります。
光の色に合わせて、ホワイトバランスをいじれば、
柔らかい感じに仕上げたり、逆にクールな感じに仕上げたりする事が出来ます。
色々試してみて、その時その時に好みの色を見つけてください。
如何でしょうか?
露出調整やストロボ発光量の調整など少しコツが必要かと思いますが、
本格的な撮影ブース、照明などが無くても、
比較的簡単にこういった写真が撮影出来るのではないかと思います。
(特に一眼レフをお持ちの方であればお手軽に撮影できるのはないかと)
一応、撮影方法には正解というものは無いと思いますので、
あくまで一つの方法という事で紹介させていただきましたので、
もし、こういった写真を撮ってみたいという方は、是非、お試しください。
スマホでもレフ板をうまく利用すれば、ある程度は撮影できるのでは無いかと思いますが、
レンズやセンサーの特性上、背景がボケづらいので、手軽に撮影というのは難しいかもしれませんね。
最後は画像加工ソフトで調整すれば、良いかと思います。
(時間のある時に、iPhoneやAndroid端末でも露出を調整出来るソフトを使って
検証してみたいと考えています。)
それでは、今回も長々と書いていますが、
ここまでお付き合いいただき、ありがとうございました。
また、何か面白そうな撮影方法が見つかりましたら、
このブログにて紹介させていただきたいと思います。